険しい地形を楽しもう!室蘭本線・大岸駅とは?

室蘭本線の大岸駅を紹介します。豊浦駅を抜けると、室蘭本線は少しずつ地形の険しいエリアを進んでいきます。利用者も少ないので、ローカル線的な雰囲気を楽しみながらゆったりと進んでいきましょう。

室蘭本線は、少しずつ地形の険しいエリアへと進んでいく!

室蘭本線は豊浦駅を過ぎ、いよいよ利用する方が非常に少ないエリアへと進んでいきます。列車の本数は変わらないものの、豊浦駅から長万部駅にかけての列車を利用する方は非常に少なく、室蘭本線は真のローカル線へと姿を変えることになります。

車窓に広がる景色に少しずつ山が増え始め、また線路上にもトンネルが多くなってきたら、全国屈指の秘境駅「小幌駅」が間近に迫ってきている証拠です。車窓の変化も楽しみながら、ゆっくりと進んでいきましょう。

海側と反対方向には、険しい山々の姿が増え始めます。

切り立った崖のような地形も増えてきます。次の次が、秘境「小幌駅」です。

険しい路線の入り口にある駅!大岸駅とは?

室蘭本線の39個目の駅である大岸駅は、豊浦町の西側に位置しています。豊浦町中心街からも距離があるため、1日の平均乗降客は2012年時点で12名。まさにローカル駅の神髄を感じることができる駅となっています。

しかし、駅舎の外観は比較的新しく、非常に綺麗な印象です。駅のホームからは内浦湾を見渡すことができ、景観スポットとしても秀逸な駅となっています。

大岸駅外観。駅舎は新しく、また屋根や外壁が定期的に塗り直されていることもあり、ローカル駅とは思えないほど状態の良い駅です。

駅の隣にある郵便ポストは古びており、このあたりからもローカル駅の面影を感じられます。

自転車が停まっていることから、少数ながら利用客は存在しています。

駅構内の様子。小ぢんまりとはしていますが、内部も非常に綺麗です。時計も新しいものがかけられています。

時刻表。ローカル駅らしい行間の空き方です。

ホームに行くと、ちょうど普通列車が通過していきました。当然のごとく、1両編成です。

駅舎と反対側のホームからの様子。やはり跨線橋はなく、踏切を渡って反対側に行きます。

踏切内から見た室蘭方面の線路。向こう側にそびえているのは「小花井山」です。

長万部方面の線路。内浦湾も見えます。

反対側のホームからは内浦湾を望むことができ、素晴らしいロケーションが広がります。

民家の間に内浦湾が広がります。

大岸駅周辺スポット:文学碑公園

大岸駅から徒歩30分、西側に向かって歩いた先にあるのが「文学碑公園」です。実は豊浦町には古くから与謝野晶子や斉藤茂吉など、明治~大正期の文学を代表する作家たちが訪れており、豊浦町を舞台とした短歌なども数多く残されています。

この文学碑公園には、そのような豊浦町を訪れた文学者たちの、豊浦町との関りを記した石碑がいくつも建っています。石碑を読んで、かつて彼らが見たであろう豊浦町の素晴らしい景観に思いをはせながら、静かな時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。

海岸から望む景観。有珠山の姿も見えます。左手高台にある建物は「ウィンザーホテル洞爺」です。

公園の目の前には、内浦湾が果てしなく広がります。

公園自体は小ぢんまりとしており、人もほとんど訪れません。

文学者たちをたたえる石碑が建っています。

与謝野晶子について書かれた看板もあります。

沈みゆく夕日と険しい岩場のコントラストは、どこか幻想的です。

公園一帯は「礼文華海岸」とも呼ばれており、ジオパークの一部になっています。

大岸駅のまとめ

大岸駅は、室蘭本線の中でもほとんど利用客のいない長万部駅までの区間における、スタート地点となる駅です。利用客が少ないため、ローカル線の雰囲気がより色濃くなっていきますが、素晴らしい自然の景観などを楽しめるエリアもあるので、忘れずに寄っておきたい場所と言えます。
室蘭本線は険しい地形を少しずつ進んでいきます。この辺りは、トンネルの多さに比例して、いよいよ秘境へ近づいてきていることを実感できるエリアです。次回は、秘境小幌駅の手前にある「礼文駅」まで、心して進んでいきましょう。

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むらはし

むらはし

北海道の鉄道に魅せられた平成世代。北海道に数多くある秘境駅、廃線間近の路線などを巡り、その素晴らしさを伝えたいと思っています。

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