極寒!猛吹雪だけど幻想的!層雲峡氷瀑まつりに行こう!前編

上川町で行われる層雲峡氷瀑まつりに実際に行ってみました。夜間の氷瀑まつりは極寒であることはもちろん、天候がそれほど良くない場合もしばしば。この日は猛吹雪かつマイナス20度近い天候ではありましたが、氷像とライトアップの織り成す光景はまさに「幻想的」の一言です。

厳寒の2月、最悪の気象条件の中で果敢に氷瀑まつりへアタック!

北海道のちょうど中心部分に位置する旭川市。その隣町である上川町・層雲峡では、毎年1月下旬から3月中旬まで、「層雲峡氷瀑まつり」という氷のイベントを行っています。

旭川市や上川町の含まれる上川地方は、特に1月下旬から2月中旬ごろまで最低気温がマイナス20度を下回る日も珍しくない極寒地帯。そんな厳寒の旭川に、筆者は体当たりで突撃してまいりました。

上川地方は寒いだけでなく道内でも屈指の豪雪地帯であり、特に層雲峡は山あいにあるため旭川市内以上に雪が降り積もる場所となっています。筆者が突撃したのは2月中旬。長い北海道の冬の中でもトップクラスに寒い時期です。加えて、この日は発達した低気圧が上川地方を直撃し、凍える風が吹きすさぶ猛吹雪の中でお祭りに参加することとなってしまいました。


この写真だけでも、いかに過酷な天気だったかが伝わるのではないでしょうか。とにかくカメラのピントを合わせるのもひと苦労でした。

北海道に住んではや27年。記憶の中でも、ここまでの猛吹雪の中で1時間半にわたって外にいたことはありませんでした。寒さと天候との孤独な戦いと合わせて、層雲峡氷瀑まつりの魅力をお伝えしたいと思います。

極寒の層雲峡で、氷の祭典を楽しもう!層雲峡氷瀑まつりはどんなイベント?

層雲峡氷瀑まつりは、北海道の三大冬祭りのひとつにも数えられる非常に有名なお祭りです。道内はもちろん、道外や海外からも数多くの観光客が訪れるお祭りであり、旭川地区を代表するイベントとなっています。

筆者が訪れた時のような天候の日ばかりではなく、比較的天候が穏やかな時もあり、天気が良い時は台湾や東南アジアなどの温暖な地域からいらっしゃった方でも問題なく楽しむことができます。

2017年の「第42回氷瀑まつり」は、1月25日から3月20日まで行われています。3月に入ると最高気温がプラスになる日も出てくるため、せっかくの氷の像が解け始めてしまうこともあります。そのため、ベストコンディションの氷像を楽しみたいのであれば、期間中の前半に訪れるのがおすすめです。


昼間の部の氷像もダイナミックで迫力あるものばかりですが、一番の見どころはやはり夜の氷像です。色とりどりにライトアップされた氷像が並ぶ会場内は、まるでおとぎ話の世界のようです。

期間中は日によって様々なイベントが開催されており、メインステージのイベントを楽しみつつ氷像を見て楽しむことができます。また、アイスクライミングなど週末限定イベントも催されているため、予定が合えばなるべく週末に訪れるのがおすすめです。

旭川市から層雲峡へ移動し、いざ猛吹雪の中会場へ!

【PM7:40 予定より40分遅れで到着し、周辺の散策からスタート!】

旭川市中心部から層雲峡までは、車で約1時間20分。しかしこの日は想像以上の猛吹雪のために徐行に徐行を重ねて慎重に運転したために、予定より40分ほど遅れて会場に到着することとなりました。スリップすれば大事故になることは必至。平均時速30キロ程度と用心に用心を重ねて、会場へと向かいました。

氷瀑まつりでは駐車場が無料で200台程度用意されています。また、温泉宿やホテルなどにもほど近い場所に会場があるため、各ホテルに車を停めて徒歩で会場に向かってもよいでしょう。

車を停め、恐る恐る外に出てみると、早くも猛烈な冷たい風と雪の粒が顔面に襲い掛かってくる異常事態。筆者はモッズコートにストール、下は普通のジーパンという超軽装で訪れてしまったことを早くも後悔しました。


前を向いて歩くこともかなり困難であり、カメラもピントが全く合いません。ピントを合わせようとして手袋を外すと、指先の感覚がすぐになくなります。


層雲峡温泉の看板。この看板から徒歩2分程度で会場には到着するはずなのですが、猛吹雪のためにその距離が異常に長く感じられました。


会場へ向かう途中にある山あいの小川です。晴れていればのどかな自然の風景を楽しむこともできるのでしょうが、この日はただただ写真を撮ることで精一杯でした。

2017年の氷瀑まつりのテーマは「Wild Ice World」となっていますが、まさに自然のワイルドさを存分に感じながら、会場へと少しずつ進んでいきます。

【PM7:50 いよいよ氷瀑まつり会場へ!すばらしい氷像群がお出迎え!】

猛吹雪の中通常の倍近い時間をかけて徒歩で移動し、いよいよ氷瀑まつりの会場入り口までやってきました。会場までは台湾からの一団と思われる観光客の方々と共に移動し、やはり日本だけでなくアジア圏全体で注目されているお祭りだということが実感できました。


会場前には巨大な看板が掲げられているため、遠くからでもすぐに場所を把握することができるでしょう。


会場までの階段は滑りやすくなっているため、気をつけてなるべく一段一段降りていくようにしましょう。手すりにもきっちりと摑まっておく必要があります。


階段を下っている途中で、すでに真横には非日常的な光景が広がっています。

氷瀑まつりは、さっぽろ雪まつりのように入場料無料ではなく、協力金という形で入場時に300円を支払って入場することになります。しかしイベントの充実ぶりや幻想的な光景から考えれば300円は破格ですし、入場時に手渡される「ホットドリンク100円割引券」という形でのキャッシュバックもありますので、非常にお得に楽しめるイベントだといえるでしょう。


各国語で、入場料金の説明が書かれています。


こちらのホットドリンク100円割引券は、入場時に手渡されます。会場の寒さも考えると必ず買って温まっておきたいところです。


入場ゲートを抜けると、早くもライトアップされた氷の建造物が出迎えてくれます。いよいよ夢心地の時間の始まりです。

層雲峡氷瀑まつりまとめ

層雲峡氷瀑まつりは、できるだけ1月下旬から2月中旬ごろまでに行っておくことで、最大限に楽しむことのできるイベントです。氷の像や建物の素晴らしさも、この時期が最も楽しめると言えるでしょう。
後編では、吹き荒れる風と雪に負けずに氷像の素晴らしさやダイナミックさ、そしてイベントの目玉である花火についてもたっぷりと紹介します。こちらから後編の記事もお楽しみください。

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Ichiro

Ichiro

北海道を旅するライター。北海道内道の駅完全制覇を2017年に達成。北海道内で行ったことがないのはえりも岬のみという自称「北海道マイスター」。

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