シューパロ湖にも足を延ばそう!石勝線・清水沢駅とは?

石勝線・清水沢駅を紹介します。かつて炭鉱で栄えた街・夕張市は、空き家の目立つ地域が多くなっています。そんな中にある清水沢駅は、周辺の寂しい風景と合わせて物悲しい雰囲気に包まれているのが特徴です。

夕張市は空き家数全国トップ?人が少なくなった夕張の街を眺めてみよう

人口減少率が全国でもトップクラスとなっている夕張市は、空き家の件数に関しても全国でトップとなっています。町の中のいたるところで、シャッターを下ろした商店や古びた誰も住んでいない住宅などが見られ、場所によってはさながらゴーストタウンのようになっているところも存在しています。

炭鉱で栄えた街の歴史も今は昔、財政再建団体となってしまった夕張の街は、見ていると寂寥感のようなものを感じることでしょう。特に、南清水沢~清水沢までの間にある住宅街や商店などに関しては、炭鉱閉山以降、急速にすたれた場所であるために、その寂しさもより一層強いものとなっています。

清水沢駅周辺の様子。シャッターを下ろしている商店や、古びた建物が連なっています。

近年は建物の取り壊しも進んでおり、建物自体が少なくなってきています。

国鉄夕張線の貨物輸送拠点だった駅!清水沢駅とは?

夕張支線の3番目の駅である清水沢駅は、石勝線の前身であった国鉄夕張線の時代に、石炭を運ぶための貨物輸送の拠点として活躍した駅でした。三菱大夕張炭鉱と南大夕張炭鉱という夕張市内でも主要な役割を果たしていた炭鉱の間に位置する清水沢駅は、主に両炭鉱からの石炭を札幌方面へと運ぶ際の交換駅となっていました。

炭鉱が閉山してしまってからは旅客輸送のみが行われている清水沢駅ですが、近年は利用者数自体が激減しており、清水沢駅を訪れる人はごくわずかとなっています。それでも2015年7月までは駅員が配置されていましたが、以降は無人駅として運用されています。

清水沢駅外観。かつて一大輸送拠点であったことから駅舎の規模は大きく、周辺の寂しい風景とは少々不釣り合いなものとなっています。

現在でも、ごくわずかではありますが駅を利用している方がいらっしゃいます。

駅構内の様子。広々とした駅舎に数少ないベンチが備え付けられている様子は寂しいものとなっています。

清水沢駅の歴史がモノクロ写真によって語られています。

このように、かつては駅周辺にも活気があり、夕張市の中心地のひとつでした。

貨物輸送のための線路が撤去されたこともあり、駅舎からホームまではかなり離れています。

線路の上を通る歩道橋もあります。

ホームから見た新夕張方面の線路。

さび付いた看板の隣には、新しい観光案内の看板が立っています。

ホームから見た駅舎。駅周辺の様子も分かります。

時刻表。上下線ともに5本ずつの運行です。

清水沢地区の住民によって、最盛期の様子が口伝されています。

地元小学生が、駅がにぎやかだった時代を調べた結果が掲示されています。

清水沢駅周辺スポット:シューパロ湖

清水沢駅から10キロほど離れた場所にあるシューパロ湖は、1962年にできた大夕張ダムによって誕生した人造湖です。夕張市が拡大を続けていた時代に誕生した大夕張ダムによって、「大夕張地区」「鹿島地区」など元々あった街や地域は水の底へと沈んでしまいました。

2015年には夕張シューパロダムができ、残っていた大夕張地区の街並みもほぼすべてが水没しました。シューパロ湖は周辺に豊かな自然環境を育み、雄大な湖面とともに夕張市の重要な観光資源のひとつとなっています。

シューパロ湖全景。山々に囲まれた、ロケーション抜群の湖となっています。

湖面に陽の光がさすさまは、非常に芸術的です。

冬場は湖面が氷で覆われる部分もあり、よりいっそう趣きのある景観となります。

この場所にかつて街があり、人々が生活していたとはとても思えません。

シューパロ湖までは距離があり、バスなどの交通手段もないため車の利用が必要でしょう。

清水沢駅のまとめ

清水沢駅はかつて夕張市が発展していた時代、石炭の輸送の中心地として栄えた駅でした。炭鉱がすたれた現在では利用者数も少なくなっているものの、駅舎内には当時の様子を静かに語る掲示物などが数多くあり、ノスタルジックな気分に浸ることもできるでしょう。
夕張支線は清水沢駅から北上し、「鹿ノ谷駅」へと進んでいきます。静かな街並みを眺めながら、ゆったりと進みましょう。

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むらはし

むらはし

北海道の鉄道に魅せられた平成世代。北海道に数多くある秘境駅、廃線間近の路線などを巡り、その素晴らしさを伝えたいと思っています。

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